肌と健康①界面活性剤と皮膚

両性イオン界面活性剤

両性イオン界面活性剤 肌と健康①界面活性剤と皮膚

両性イオン界面活性剤は、水に溶けたとき、アルカリ性領域では陰イオン界面活性剤の性質を、酸性領域では陽イオン界面活性剤の性質を示す界面活性剤で洗浄性や起泡性を高める補助剤として広く使用されています。

両性イオン界面活性剤は、皮膚刺激性や毒性は他の界面活性剤より低めとされ、弱酸性洗浄剤のシャンプーや洗顔料の泡の安定剤として、また帯電防止剤としてヘアリンス、トリートメント、ヘアスプレーなどに利用されていますが、下記のような問題点については要注意です。

◆ コカミドプロピルベタイン(医薬部外品表示名称はヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液)は、アメリカ接触皮膚炎協会により2004年のアレルギーの原因となる物質に認定されており、また理・美容師の皮膚炎症例におけるパッチテストの結果コカミドプロピルベタインの陽性率が42%でした。

コカミドプロピルベタインのヒト試験による皮膚刺激性については、一時刺激は軽度以下とされ、累積刺激においては重度のダメージが示されています。

したがって、シャンプーのようにすぐ洗い流すような通常の使用においては特に問題はないようですが、理容師や美容師のように日常的にコカミドプロピルベタインを含む製品を頻繁に使用する場合は、接触性皮膚炎を発症する可能性が高いことが示されています。

◆ 「クローバーを用いた界面活性剤の毒性試験」によると、両性イオン界面活性剤が「一般的に強い殺菌力を落ち、多種の生物に毒性を示すことが知られている陽イオン界面活性剤に匹敵する毒性を示した」と報告されています。

「生活衛生」Vol.49 2005
https://www.jstage.jst.go.jp/article/seikatsueisei/49/1/49_1_44/_pdf